2007/10/15

低脂肪食、卵巣がん抑制に有効か 40%低下 米調査【朝日新聞 10/15】

2007年10月15日07時18分

 米フレッド・ハチソンがん研究所はこのほど、脂肪摂取を減らし、野菜や果物を増やした食事を継続すれば、卵巣がん発生リスクを大幅に抑えられる可能性が高いとの調査結果を米国立がん研究所の機関誌(電子版)に発表した。

 調査は約5万人の中高年女性が対象。このうち約2万人に対し、食事の脂肪比率をカロリーベースで従来の平均35%から半減するよう指導した上で、その後の卵巣がん発生率を調べた。

 指導を受けたグループは食事の脂肪比率を平均24%に削減。4〜8年後の卵巣がん発生率は、従来通りの食事を続けたグループより40%も低下した。一方、乳がんについて以前実施した同様の調査では、低脂肪食を続けても発生率は9%減にとどまった。(時事)

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2007/10/06

がん:酒臭さが残りやすいと食道がんなどに?【毎日新聞 10/6】

 飲酒の翌日まで酒臭さが残りやすい人は、食道がんや咽頭(いんとう)がんに関係するとされるアルコール分解物の「アセトアルデヒド」がだ液中に生じやすいことが、国立病院機構久里浜アルコール症センターの横山顕・臨床研究部長らの調査で分かった。世界保健機関(WHO)は、アセトアルデヒドを継続的に投与したラットに咽頭がんが生じた動物実験などから、アセトアルデヒドを発がん物質と位置付けている。横山部長は「飲酒前後の歯磨きやうがいなど、口の中をよく洗うことが、がん予防につながるのではないか」と指摘している。

 横山部長らは、前日まで飲酒していたアルコール依存症の男性80人を対象に、血中とだ液中のアセトアルデヒド濃度を測定。あわせて、アルコールを分解する酵素(ADH-1B)の働きを調べた。

 酵素の働きが正常な55人から検出されたアセトアルデヒド濃度は、最高でもだ液1リットル当たり26.3マイクロモル(モルは物質量の単位)で、中央値は1.6マイクロモルだった。一方、酵素の働きが弱い25人の濃度は同22.2~87.6マイクロモル、中央値は47.4マイクロモルで、正常者を大幅に上回った。

 口の中にはアルコールを分解してアセトアルデヒドを作り出す細菌が生息している。ADH-1Bの働きが弱い人は、口中にもアルコールが長く残り、酒臭さが続く。その間、細菌の働きで口中にアセトアルデヒドが作られ続けるとみられる。

 横山部長によると、日本人の約7%はADH-1Bの働きが弱い。アルコールが体内に長く残ることで依存性も強まる傾向があり、アルコール依存症患者ではその割合が30%程度になるという。【関東晋慈】

毎日新聞 2007年10月6日 10時25分 (最終更新時間 10月6日 10時51分)

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2007/09/28

女性の乳がん、飲酒でリスク拡大=赤ワインも同様−米民間調査【時事ドットコム 9/28】

 【シリコンバレー27日時事】米保険大手カイザー・パーマネンテが27日発表した調査結果によると、女性が毎日飲酒した場合、乳がんになるリスクが拡大する傾向が確認された。酒の種類を問わず、健康に良いとされる赤ワインでも発生率が高まった。
 調査は約7万人(うち2829人が乳がん発病)を対象に実施。ワインなどを毎日3杯以上飲む女性の乳がん発生率は、ほとんど飲まない女性より30%高かった。同社研究員は「毎日3杯以上の飲酒が乳がん発生率拡大につながるのは、毎日1箱以上の喫煙が肺がん発生率拡大につながるのと似た関係にある」と警告した。
 毎日1、2杯飲酒する女性の乳がん発生率も10%高かったため、家族に乳がん患者がいる場合などは飲酒習慣に注意が必要だと助言した。
 飲酒と乳がんリスクの関連性は指摘されてきたが、血圧低下などの効果がある赤ワインは例外との意見もあった。しかし、今回の大規模調査で、赤ワインやビール、ウイスキーの間に違いはなく、アルコール摂取量が発がん率を左右する傾向が分かった。ただ、リスクを高める原因は未解明という。

2007/09/28-15:49

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2007/08/01

大腸がん:生活習慣上の予防策を大規模調査 厚労省【毎日新聞 8/1】

 大腸がんと生活習慣の関係が、国立がんセンターや群馬大などでつくる厚生労働省研究班の大規模調査で明らかになった。男性はビタミンB6摂取、女性は1日3杯以上のコーヒーで発症の危険性が下がり、適度な日光浴は男女とも直腸がん予防につながる可能性があるという。
 研究班は9府県の40〜69歳の男女約9万6000人を調査。コーヒーを1日3杯以上飲む女性は、ほとんど飲まない女性に比べ、大腸がんになる危険性が約3割低かった。粘膜を越えて進行する結腸がん(結腸浸潤がん)に限ると、3杯以上の女性は飲まない女性より56%も低い。男性では、関連は見られなかった。
 一方、男性では、魚やナッツに含まれるビタミンB6が効果を示した。同様の男女約8万人を調査。1日当たりのB6摂取量で男性を4グループに分け、大腸がんとの関係を比べた。その結果、最も摂取量が少ないグループは、他のグループより危険性が30〜40%高かった。週に日本酒約7合(エタノール換算で150グラム)以上飲む男性でも、B6摂取は効果があった。女性ではB6との関連は見られなかった。
 また、男女約4万人を対象に、体内のビタミンDの貯蔵量別に4グループに分け、直腸がんとの関係を調べたところ、最も少ないグループは最も多いグループに比べ、男性で約4.6倍、女性で約2.7倍も直腸がんになりやすかった。ビタミンDは紫外線によって多く合成されるため、適度な日光浴が、直腸がん予防につながる可能性があるとみられる。【大場あい、永山悦子】

毎日新聞 2007年8月1日 15時00分

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2007/06/26

マルチビタミン過剰摂取で前立腺がんに?【夕刊フジBLOG 6/26】

 1粒で複数のビタミンを摂取でき、気軽に必要な栄養をバランスよく補給できるとして人気の「マルチビタミン」。ビタミンC、B群、Eなど12―13種のビタミンを組み合わせたサプリだ。
 だが、最近、マルチビタミンを過剰に摂取すると、男性の前立腺がんのリスクが増えるという衝撃的な報告が米国立ガン研究所の医学誌で発表され、話題となった。


 同所は、男性約30万人を対象に、6年間を追跡して前立腺がんの発症状況を調べている。週7回以上マルチビタミンを摂取した場合、まったく摂取しない男性に比べ、発症リスクが32%に増大。死亡リスクは約2倍に上った。

 この結果について、サプリの臨床データに詳しい『おない内科クリニック』(群馬県伊勢崎市)の小内亨医師は、「マルチビタミンに含まれる抗酸化ビタミンの過剰摂取によるものと考えれば理解できる」と指摘。

 その上で、「マルチビタミンやマルチミネラルの摂取は、カゼなどの感染予防に効果があったというデータもあります。特に食事摂取が十分にできない高齢者や、糖尿病やダイエット中でビタミン、ミネラルの摂取量が足りない場合、摂取する意味があるかもしれません。しかし、普通に食事できる健康な人には、サプリとして摂取する意味は今のところないと考えます。やはり野菜や果物を食べて、ビタミンやミネラルを摂取してほしい」と話している。(2007.06.12紙面掲載)

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2007/05/10

BBQ好きの女性は乳がんに注意? 米研究でリスク高と【CNN.co.jp 5/7】

2007.05.07
Web posted at: 18:11 JST
- CNN/REUTERS

ニューヨーク──バーベキューなどでグリルしたり、スモークした赤身肉を多く食べていた女性は、閉経後に乳がんリスクが高くなる傾向があることが、米大学の調査で明らかになった。特に、野菜と果物が不足した場合に乳がんの発症率が高くなっており、研究者は日々の食生活に気をつけるよう、呼び掛けている。


サウスカロライナ大学のスーザン・E・ステック博士の研究グループは、乳がんの女性1508人と、健康な女性1556人を対象に、食生活の習慣について調査を実施。


その結果、生涯で週に1回以上、バーベキューやグリル、スモークした赤身肉を食べていた女性は、週に1回未満の女性と比べて、閉経後の乳がん発症率が47%高かった。


また、赤身肉の食べる頻度が高く、野菜と果物が不足していた女性は、74%高い確率で、乳がんを発症していたことが判明。


一方、バーベキューやグリルで調理した鶏肉や魚の食べる頻度に関しては、有意差が見られなかったという。


この結果については、赤身肉を高温で調理した際に生じ、発がん性の疑いがある多環芳香族炭化水素(PHA)や複素環式アミン(HCA)が関係している可能性があるという。


ステック博士は、肉の食べ方と閉経後の乳がん発症に直接的な関係があったわけではないが、今回の調査で判明した傾向にはなんらかの要因があるとして、乳がんの予防のため食生活を見直すきっかけにはなると指摘している。

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2007/02/24

膵臓・スキルス胃がんの治療に手がかり…東大など【読売新聞 2/23】

 抗がん剤を入れた極小カプセルとがんの血管形成を妨げる薬の併用が、難治性の膵臓(すいぞう)がんやスキルス胃がんの治療に有効であることを、東京大と大阪市立大が動物実験で突き止めた。

 米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。

 これらのがんは早期発見が難しいため、外科手術ができない場合が多く、今回の研究成果が新たな治療法に道を開くと期待される。

 研究チームは、抗がん剤をくるんだ直径約65ナノ・メートル(ナノは10億分の1)の球状カプセルを、大量に静脈注射するがん治療法を開発している。がんが延ばす血管には、普通の血管にはない約100ナノ・メートルのすき間がたくさん開いていて、そこから漏れた抗がん剤カプセルを、がん細胞に蓄積させ、がんをたたくやり方だ。

 ところが、膵臓がんやスキルス胃がんは他のがんより血管の数が少ないため、この手法ではカプセルががん全体に行き渡らず、うまくいかなかった。このためがんの血管形成に必要な因子「TGF—β」の阻害剤をマウスにごく少量投与した結果、がん細胞の血管壁がきちんと形成されず、すき間がより大きくなった。

 カプセルを注射すると、血管が少なくても、がんをたたくのに十分な量のカプセルが、がん細胞内に流れ込むようになった。何もしないマウスと比べ、膵臓がんの大きさは6分の1、スキルス胃がんは半分まで小さくなった。狩野光伸・東大特任助手は「ごく少量のTGF—β阻害剤の投与でがんの血管だけが弱くなるのを発見したことで研究が進んだ」と話している。

(2007年2月23日15時6分 読売新聞)

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2007/02/22

高身長・未出産の女性、乳がんリスク高く…厚労省調査【読売新聞 2/21】

 日本人で乳がんのリスクが高い女性は、身長160センチ以上、出産経験がない、初潮年齢が早いなどの傾向があることが、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)の約5万5000人を対象にした疫学調査でわかった。

 乳がんの発生には女性ホルモンの分泌が関与しているとされ、大規模な調査で裏付けられた形だ。同研究班が21日に公表した。同研究班は、1990年と93年に40〜60代だった全国の女性を対象に追跡調査を実施。閉経の前か後か、体格、初潮年齢などの条件で集団に分け、2002年までに乳がんを発症した人数から、各集団の危険性を比較した。

 閉経後の場合、身長160センチ以上の女性は、同148センチ未満の女性に比べ、乳がんのリスクが2・4倍に高まった。また48歳未満に閉経した人に比べ、54歳以上で閉経した人のリスクは2倍になった。出産経験がない女性は、ある女性に比べ2・2倍だった。

 閉経前の場合、初潮年齢が16歳以上だった女性は、14歳未満だった人に比べ、リスクが約4分の1に下がった。出産経験がない閉経前の女性は、ある女性に比べて1・7倍に増えた。

 身長の高さと乳がんの危険度の関連について研究班は、調査対象者の成長期が戦中から戦後にあたり、栄養状態が良好で発育も良かった人は、初潮年齢が早まるためではないかとみている。

(2007年2月21日14時5分 読売新聞)

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2007/02/20

大腸がん率:運動量多い男性 3割低い【毎日新聞 2/20】

 日ごろ体を動かす量が多い男性は、少ない男性に比べ、大腸がんにかかる率が約3割低いとの結果が、厚生労働省研究班(担当研究者=井上真奈美・国立がんセンター予防研究部分析疫学室長)の、6万5000人規模の追跡調査で出た。同様の結果は海外では知られていたが、日本人では初めてという。
 研究班は95年と98年、全国で45〜74歳の男性約3万人と女性約3万5000人を対象に調査を実施。激しい運動や肉体労働などを含め1日のうち立つか歩くかする時間の長さを聞いて数値化し、活動量によって4グループに分けた。
 02年まで追跡調査すると、男性で290人、女性で196人が大腸がんにかかった。発症数と活動量の関係を分析したところ、男性で活動量が最多のグループが大腸がんになる率は、最少のグループに比べ、約3割低かった。
 女性は、活動量と大腸がんに関係はみられなかった。脂肪から出る女性ホルモンが大腸がんの発症を抑えた可能性がある。また、調査で家事労働の量を聞かなかったため、活動量を正しく測れなかったことも考えられるという。【高木昭午】

毎日新聞 2007年2月20日 15時00分

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2007/02/05

米原産ボイセンベリー、ポリフェノールが中皮腫抑制【読売新聞 】

 米国原産の果実「ボイセンベリー」を餌として与えたラットは、アスベスト(石綿)の引き起こすがん「中皮腫(しゅ)」の発症例が少ないことが安達修一・相模女子大助教授(公衆衛生学)の研究グループの実験でわかった。

 安達助教授らは、ボイセンベリーに含まれるポリフェノールに発症抑制効果があるのではないかとみて、確認実験を進めている。

 実験では、アスベスト10ミリ・グラムを腹部に注入したラット40匹のうち20匹にボイセンベリーの粉末を2%混ぜた餌を、残りのラットに通常の餌を与え、1年間観察した。その結果、通常の餌を与えたラットの14匹が中皮腫を発症したのに対し、ボイセンベリーのグループでは7匹にとどまった。1匹目の発症時期も、ボイセンベリーを与えた方が2か月ほど遅かった。

 ボイセンベリーは米国やニュージーランドで生産され、そのまま食べたり、ジャムに加工されたりしている。中皮腫の発症には活性酸素が関係するとみられており、安達助教授によると、ポリフェノールの抗酸化作用が発症を抑止している可能性がある。ブルーベリーやラズベリーなどにも抗酸化成分が含まれているが、ボイセンベリーは特に多く含むとされている。

(2007年2月5日14時33分 読売新聞)

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