2007/05/09

喫煙、40歳男性で寿命3・5年縮める…厚労省研究班調査【読売新聞 5/9】

 たばこを吸う男性は、吸わない男性に比べて40歳以降の余命が約3・5年短くなることが、厚生労働省研究班(研究班長・上島弘嗣滋賀医大教授)の大規模な疫学調査でわかった。


 寿命に対する喫煙の影響が、具体的な数値として明らかになったのは国内で初めて。喫煙対策の重要性を示す研究として注目される。

 1980年に、全国300か所の保健所で健診を受けた男女約1万人(平均年齢約50歳)を対象に、喫煙習慣の有無や喫煙量を質問し、1999年まで追跡調査。亡くなった約2000人の年齢と喫煙習慣から平均余命を算出した。

 その結果、80年時点でたばこを吸っていた男性の場合、40歳時の平均余命は38・6年で、吸わない男性の42・1年に比べ、3・5年短かった。1日に2箱以上吸う男性の余命は38・1年で、非喫煙者との差が4年に拡大した。

 65歳男性では、喫煙者の余命は16・8年で非喫煙者は19・3年。女性の場合、吸う人の40歳時の余命は43・4年、吸わない人は45・6年で、いずれも喫煙者が短くなった。

 80年の時点では、調査した男性の喫煙率は62%と高く、その後も高率で喫煙を続けたとみられる。一方、途中で禁煙に転じた人がいる可能性もあり、研究班では、仮に誰も禁煙しなかったら余命格差はさらに広がったとみている。

 調査時、「禁煙した」と答えた人の余命は、大半の世代で喫煙者と非喫煙者の間の値となり、禁煙が余命を延ばす効果も確認された。

 喫煙が寿命を縮めるのは、肺がんや脳卒中、心筋梗塞(こうそく)による死亡率が高まるためで、研究を主導した村上義孝・滋賀医大特任講師は「平均寿命が3・5年短くなることは、ほぼ20年前の寿命に逆戻りしたことに匹敵する。たばこの影響は大きい」と話している。

 海外では、喫煙が寿命を短くする数値を示した研究がある。日本では、喫煙で肺がん、心筋梗塞の死亡率が高まるとの報告はあるが寿命への影響を調べた研究はなかった。2005年、日本人の喫煙と寿命の関係についてただした民主党衆院議員の質問主意書に対し、政府は「数値等の資料がないため、回答は困難」と答弁書を出している。

 国の調査では、2005年の日本人の平均寿命(0歳時の平均余命)は男性78・56歳、女性85・52歳。この差にも、喫煙習慣の男女差が大きく影響していると研究班ではみている。

(2007年5月9日3時2分 読売新聞)

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2007/04/04

握力強い人ほど長寿=心臓疾患、脳卒中の死亡率低く−放影研【時事ドットコム 4/3】

 握力が強い人ほど長寿の傾向があるという研究論文が、3日付の米国の医学雑誌に掲載された。日米共同機関「放射線影響研究所」の佐々木英夫専門委員らの研究グループがまとめた論文で、握力が強いほど心臓疾患や脳卒中による死亡率も低くなると指摘。佐々木委員は、握力は体全体の筋力量や強さの指標となるとして、「長生きのために運動で筋力を蓄えることも大事」と強調している。
 研究グループは、1970年から72年に同研究所で握力測定を受けた4912人を対象に、99年末までの期間、死亡時期や死因を追跡調査。年齢層別に、握力の強さに応じて男女各5つの集団に分け、握力と死亡の関係を分析した。
 その結果、測定時の年齢が55〜64歳の男性の集団では、平均的な握力を持つグループの死亡率とほかのグループの死亡率を比較した場合、最も握力が強いグループは平均グループの0.72倍だったが、最も弱いグループは1.38倍となった。
 こうした傾向は、女性やほかの年齢層でも同様だった。

2007/04/03-19:32

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